あの日のこと
もう、4年も前のこと。
だけど、4年も前なのに、今でも鮮明に残ってる。
4年も前のことなのに。
4年前の3月は、臨月で実家のある千葉に里帰りしていて。
お腹が重くて、ゴロゴロしていたんだっけ。
いつもと変わらない日常で。
それが、あの地震。
いつもと変わらない、すぐに止まる地震と思っていたのに。
…止まらなかった。
どうしていいかわからなくて、テレビを見れば、テレビの中でもすごく揺れていて。
地震速報を待っていたとき…停電。
床においてあったテレビと、空気清浄機が倒れて。
立っていられないくらいの揺れ。
気づけば階段を駆け降りていた。
とにかく外へ。
すごい光景だった。
田舎だから周りから倒れるようなものは無かったけど、私のいた離れが…
ありえないほど右に左に振られて、まるで夢を見ているような、そんな気分だった。
ただ、建物が軽かったおかげかなんなのかわからないけど、あれだけ揺れたのに、倒れなかったのは奇跡だと思った。
でも、しばらくは、余震も続いていたから怖くて入れなかったよ。
ライフラインも止まって、不安しかなかった。
震源地からは距離もあって、大きな被害も無かった。
だけど、あれから地震がある度…動悸におそわれるようになった。
あの時の恐怖がおそってくる。
もう、あの時の思いはしたくない。
もう、十分だよ。